いげ日記

外出の記録その他

10/4 美瑛①

特急の時間に合わせて早起きをした。チェックアウトのためにホテルのロビーへ降りると、波浪警報が出ているため利尻・礼文行きのフェリーが終日欠航と書いてあるのが見えた。天気が悪いとはいえ、昨日のうちに行って帰ってこられただけでもラッキーだったなと思った。たしかにホテルを出て稚内駅まで行くだけでも風が強くて歩くのが大変だった。

自動改札じゃない駅は久しぶりである。7:00発の「スーパー宗谷」に乗り、取っておいた指定席に座った。発車からほどなくして強風による停止が続き、さらに鹿との接触もあり電車がなかなか進まなくなった。東京の電車なら5分の遅れもイライラしてしまうところだが、今日は別に気にならない。旭川でのバスの乗り継ぎにさえ間に合えば良かった。

気にしても仕方ないので、セイコーマートで購入したパンを朝ごはん代わりに食べたあとしばらく眠った。途中でトイレに行きたくなったが、潔癖気味の私には車内のトイレは誰かが少し汚していた上にその年季の入りようも手伝ってちょっと使う気になれず、我慢した。

 

旭川が近くなると、周りの景色もさびしい感じから北海道感あふれる広い黄色の田園風景に変わってきた。旭川に10:39着のはずだったのが、遅れの影響で11:05に着いた。

大急ぎで駅のトイレに寄り(新しくてきれい)、旭川駅前から出ている11:20発の青い池行きのバスに乗ろうとしたが、広いロータリーの中に停留所がなかなか見つからない。案内の地図をよく見てみたところ駅からまあまあ離れたビルの前にあることがわかった。しかしすでに11:15を過ぎている。荷物があるから走りたくないし、走って間に合うかどうかもあやしい。潔くあきらめた。

バスは美瑛駅から乗ることにして、富良野線に乗るべくイオンの中を通って駅へ戻った。普段東京に住んでいるくせに、2日間も最果ての地にいただけで旭川の都会ぶりにソワソワしてしまった。調べたところ駅舎の新設やイオンの開業は再開発事業の一環らしい。旭川駅は初めて来た(動物園なら少し前に行った)が三浦綾子の「氷点」のイメージが強かったので、都会とは聞いていたもののもっと殺風景な街を想像していた。

 

11:33発の富良野線に乗り、12:07には美瑛に着いた。12:11発の青い池のバスを絶対逃すまいと夢中だったためにバス停の場所を確認しないまま駅の外へ飛び出してしまい、案の定分からなくて駅舎に戻るという無駄足を踏んだ。確認してバス停へ走ったが、あと横断歩道を渡れば乗れるというところでバスは私を置いて発車した。

 

寒いし風が強く、雨も降ったりやんだりする。急に目的を失い何をしていいかわからなくなったので、ひとまずどこかお店に入って座りたくなり、駅の目の前にある「戀や」という食堂に入った。600円のポークカレーを注文し、これからどうするかゆっくり調べながら食べようと思ったのだが、店が混んできて並んで待つ人も出始めたので落ち着かず、カレーも全部食べきれないまま店を出た。

仕切りなおしてゆっくりしようと思い、ネットで見つけた名前からして良さそうな喫茶店「北工房」へ向かった。

つづきは次回